ロウリュの意味を解説。サウナストーンのとアロマ水を使ってリラックスするサウナ入浴法
ロウリュやサウナストーンとは何なのか、ロウリュで好きなアロマを楽しむにはどうしたらいいのかを解説します!
サウナというとロウリュがセットだと思いがちですが、ロウリュがそもそもなんなんのかについてよく知らない、という場合も多いのではないでしょうか。実は、日本で見かけるロウリュ=サウナストーンによる蒸気浴は、ロウリュが発祥したフィンランドのものとはかなり異なるものなのです。
そこで、フィンランドでのロウリュの方法や好きなアロマを使って蒸気浴を楽しむ方法について解説します。自宅でテントサウナを利用するなどのやり方もあるので、自分にあった楽しみ方を見つけてくださいね。
目次
ロウリュとはフィンランド発祥の伝統的サウナ入浴方法
サウナストーンに水を掛けた時に発する蒸気のことをロウリュといいます。熱した石に水を掛けることで大量の蒸気が発生しますから、それを利用して湿度を高め蒸気浴をするのが本来のフィンランドサウナの入り方です。
日本のように、高温の中でしっかり汗をかくサウナとは少し違っています。ちなみに、ロウリュと熱波師と呼ばれるサウナ室内で熱気を仰いでくれる役の人は、セットで考えられがちです。
ですが、熱波師=アウフギーサーと呼ばれるパフォーマンスはもともとドイツで始まった習慣なのです。熱を感じやすくする効果とともに、エンターテイメントとしても広まったもののようですね。
フィンランドの個人宅向け小規模サウナと比べて、ドイツや日本で人気の大衆向けの大きなサウナでは蒸気を蔓延させることが難しくなっています。そのため熱波師のような仕事が好まれるようになったのかもしれません。
参考:ドイツサウナの特徴・マナーを紹介!スパ大国ドイツの魅力とは?
サウナストーンとはフィンランドによくある火成岩
サウナストーンとは火成岩でできたサウナ用のグッズで、フィンランド周辺でよく産出される石のことです。花崗岩や安山岩など、火山の噴火で地表に噴き出したマグマが冷えて固まってできた石をいいます。
急激な温度変化で出来た石なので、密度がとても高くなっています。密度が高い石は水分を多く含む石よりも熱伝導率が低いのですが、その分一度温まるとなかなか暖かさが逃げません。そのため、ロウリュの石として最適なのです。
サウナストーンを拾った石で代用するのは危険
自宅近くの海や河原で拾った石をサウナストーンとして代用することはできません。日本の川や海で拾うことができる石には、サウナストーンに使われる火成岩が多く含まれています。
とはいえ、すべてが密度の高い火成岩というわけではありません。中には水分や不純物を多く含んだ石も多くあります。
こうした石は、熱を加えると内部の空洞に閉じ込められた空気や水分が膨張して破裂してしまうかもしれないのです。
また、石のように見えても、レンガやアスファルトが川に流されて角が取れて石と見分けがつかなくなっているものもあります。こうした石を熱してロウリュにしようとすることは非常に危険なので、必ず市販の溶岩でできたサウナストーンを使うようにしてください。
アロマ水をかけるとリラックス効果が高まる
サウナストーンにかける水の中に、アロマオイルが入っている場合もあります。アロマオイルは、天然の植物の精油を取り出したもので、草花の持っている香り成分が凝縮されています。
サウナストーンにアロマ水を掛けることで、蒸気から香りが立ち上がり、リラックス効果を高めてくれるのです。
しかし、施設によってはサウナストーンにかける水の中にアロマ成分がふくまれていないこともあるかもしれません。
そういう場合は、エッセンシャルオイルをタオルに数滴振ってからサウナに入ってみましょう。熱で油分が気化するとともに香りも楽しむことができますから。
自宅でロウリュをする方法
好きなアロマを楽しみたい場合には、自宅サウナやテントサウナがお勧めです。こうした個人宅でのロウリュをセルフロウリュといいます。
個人宅にセルフサウナを設置する場合には、薪ストーブなどの熱源にサウナストーンをおいて、ストーブの熱で石を温めて使います。アウトドアでテントサウナを楽しむ場合には、持ち運びできる小型の薪ストーブがいいですね。
その場合、ストーブの上部が平な板状になっていて、石をおいても不安定にならない桃を選ぶといいでしょう。もともと鍋をおいて料理をしたりできる設計になっているものです。
万が一、水を掛けた時にストーブの中に入ってしまうと非常に危険です。本体の気密性が高くなっているもの、鋳物といって型枠に鉄を流して成形するストーブを探してみださい。
個人用のサウナなら、自分の好きな香りのアロマを楽しむことができますし、室内が狭いので効率よく蒸気の熱を楽しむことも可能です。また、テントサウナで行うロウリュなら湿気がこもっても後片付けが楽というメリットもあります。
家庭の浴室でロウリュをするのは準備が大変
セルフサウナやストーブがない場合に、一般家庭用の浴室でロウリュができないのかと考える人もいるかもしれません。
石をガスコンロやオーブンの熱で温めて、浴室に運んで水をかけたりなどのやり方ですね。こうした方法はあまりすすめできません。
熱した石でやけどするかもしれない、浴室の壁や床を傷つけてしまうかもしれないなどの不安があるからです。それに、石が十分熱を持つまでにかなり時間が掛かりますし、後片付けにも手間がかかります。
一般の家庭用のお風呂では、無理にロウリュを試そうとしないことをおすすめします。
まとめ・ロウリュは専用の施設で楽しむのがおすすめ
ロウリュを楽しむには、専用のストーブやサウナストーンが必要です。伝統的なフィンランド式を体験するのなら、一人用の個室サウナがある施設がいいですね。日本に多いのはドイツの風習を取り入れた大勢で熱や蒸気を楽しむタイプのものです。
熱波師の方のパフォーマンスを見るのも面白いのですが、一人でゆっくり入りたい方は個室や自宅でできるロウリュの方がいいでしょう。
ただ、自宅でのサウナストーンやサウナ用薪ストーブの扱いは少し大変かもしれません。かといって無理やり浴室に熱した石を持ち込むことも避けたほうがいいでしょう。
快適なロウリュを楽しむには、きちんとした設備のある公共のサウナが一番です。せっかくなので、伝統的なフィンランド式サウナのある施設を探してみるのもおすすめですよ。