バレルサウナの強度と耐久性について解説。長く使えるポイント3つ
バレルサウナの耐久性について疑問に感じている方も多いかもしれません。木で出来ていること、屋外に設置すること、組み立て式であることなど、劣化が不安になる要素が多いからですね。実は、バレルサウナは非常に耐久性に優れた構造を持っています。さらに、付属で屋根を設置したり、撥水材を用いることでもっと寿命を伸ばすことも可能になるのです。そこで今回は、バレルサウナの強度を高めている3つの要因について解説します。また、屋根や塗装をプラスするメリットについても紹介するので、設置の際の参考にしてください。
目次
バレルサウナの強度を高める3つの要因
バレルサウナの耐久性を高めている要因は3つあります。素材と構造と工法です。一つ一つ見ていきましょう。
腐食に強いヒノキや杉を使用
国産のバレルサウナに使われている木材は、日本の伝統家屋にも多く用いられているヒノキや杉が中心です。どちらも木材腐朽菌の繁殖を抑える力を持っています。木材腐朽菌とは、リグニンやセルロースなど植物の細胞を作っている成分を餌に繁殖する菌類のことで、家屋の劣化の原因になるものです。国産のヒノキはこの木材腐朽菌への耐性が非常に強く、湿気やカビにも強い性質を持っています。もともと雨の多い気候である日本では、家屋を長持ちさせるためにヒノキが多様されてきました。そのため、輸入木材に比べて日本の気候に合った素材といえます。
重心が真ん中にある丸樽型の構造
バレルサウナの樽型の構造は、一枚一枚の板同士が非常に強く組み合わさっています。弓なりに加工された板材では、垂直に加わる圧力が左右に分散されます。つまり、パーツとして使われる板がそれぞれ両隣の板を押し合っている状態になり、非常に強く密着するのです。これはアーチ橋にも用いられているものと同じ構造で、荷重を分散させるのに効率のいい方法とされます。そのため、バレルサウナは上や横から加わる力に強く簡単には壊れないのです。
釘を使わないから腐食が進まない
バレルサウナは釘を一切使わず、木材を組み合わせるだけで完成します。金属製の釘を接合部品として使うと、サビが発生して木を腐らせる原因になります。日本の古い建築物の一部では鉄釘を使用していません。木と木を組み合わせるホダ木と呼ばれる工法によって、鉄釘のサビによる劣化を防いでいるのですね。国産のバレルサウナも、木に凸凹を彫って組み合わせているのでこれと近い形状の工法といえます。
屋根材と塗装で強度を高める
雨による劣化からサウナ本体を守るために、上部の半円に屋根材を貼り付ける方法もあります。屋根材として使用されるのは、ガルバリウムという合金でメッキされた鋼材やガラスとアスファルトを組み合わせたアスファルトシングルなどです。どちらも強度と耐久性に優れた素材で、一般住居の屋根としても用いられています。こうした屋根材をオプションとして付け加えるだけでも、水圧によるサウナの劣化を防いでくれるのです。さらに、内部のベンチにも防水塗装や撥水塗装を施すことで、カビや腐食のリスクを減らすこともできます。防水塗装はパーツとして購入したときにすでに施されている場合もありますが、国産のバレルサウナはノンケミカルを歌って防腐剤を用いないものが多いようです。ホームセンターでも木材に塗布する撥水材が販売されていますので、DIYで取り付けてもいいですね。
まとめ・素材、構造が非常に強いバレルサウナ
このように、樽型の構造と国産木材を用いたバレルサウナは非常に高い耐久性を持っています。しかし、国内で流通している商品は、エストニアやフィンランドで生産されているものもあるでしょう。その場合は木の性質が杉やヒノキとは異なるので、防腐剤や屋根の設置が欠かせないかもしれません。国産の木材を用いるメーカーでは、地域で産出する木でサウナを製造することが多くなっています。木材は、もともとの木が育った地域の気候に非常に強い性質を持ちます。そのため、化学物質の影響が心配な場合には、国産のバレルサウナを購入するほうがおすすめです。