薪ストーブの煙突にメンテナンスは必要?長く使うために必要なこととは

薪ストーブは定期的にメンテナンスをしなくてはいけないものです。特に煙突の掃除や点検は重要な課題ですね。でも、屋根の上にある煙突を個人できれいにするのは大変。自分でやらなくてはいけない場合どうしたらいいのでしょうか。

また、煙突自体を交換しなくてはいけないのか、それはどんな状況かについても解説します。快適なストーブライフを続けるために、施工段階で注意すべきこともまとめました。

煙突

薪ストーブの煙突の掃除方法

まず、煙突のつなぎ目やストーブ本体に養生をしましょう。ビニールの養生テープなど剥がしやすいものがおすすめです。そうしないと煙突の中に溜まっている灰がふきだすかもしれないからです。周囲を汚すことになるので十分に注意しましょう。

薪ストーブの煙突は、通常屋根よりも高くするものなので、素人が掃除するのは大変です。取り付けをお願いした業者さんに依頼するのが安全策といえますね。もし、事情があって自分で掃除しなくては行けない場合は、次のことに気をつけてください

  • 滑りにくい靴を履く
  • ヘルメット、命綱を装着。ホームセンターなどで購入可能
  • 危険を感じたら無理せず降りる
  • 悪天候の次の日は屋根が滑りやすいので避ける

全ての条件がクリアできたら、煙突掃除用のブラシで中にこびりついたクリンカや煤を掻き出します。軍手や汚れてもいい服があるといいですね。剥がれ落ちた煤はストーブの内部に貯まるはずなので、掃除機や箒を使って処理しましょう。

しばらく擦ってみてブラシに手応えがなくなるようなら、内部がきれいになった目安です。

煙突は交換しなくてもいいのか

まれに、個人で施工したストーブの煙突を撤去、交換しなくてはいけないことがあります。その場合の理由は

  1. 煙突の高さが十分ではなかっためドラフトが上手く起こらず燃焼が不十分になっている
  2. その結果、煤のこびりつきがひどく煙突自体も疲労している

交換が必要になる一番の要因は、内部が二重になっていないことです。専門業者が施工する場合は、一重煙突(シングル管)を選ぶことはほぼありません。特に、ヨーロッパ製のストーブなら排気ガス基準が非常に高いので、煙突も高性能なものがセットになっています。そうしなくては販売できないからです。

日本には、まだ住宅における薪ストーブ設置の基準がありません。しかしヨーロッパは新築を建てる際の許可申請の中にストーブに関する規定もあるので、煙突もしっかりしたものが必要なのですね。そのため、ヨーロッパ基準のストーブなら、まず煙突を交換する必要はないと考えていいのです。

中が二重になっていることで周囲への放熱の影響を防ぐ事ができますし、煙突内部の温度が外気に影響されることを防げるので、上昇気流がスムーズに発生するからです。

そのため、業者に設置してもらった煙突ならかなり長い間継続して利用することができます。一重煙突のほうが廉価だったり、コスト削減のために自力で取り付けたりするケースはよくあります。しかし、最も重要なのは安全の確保です。

内部が木造の骨組みでできているお宅は火災による危険が増します。本体の価格などとも照らし合わせて、無理なく安全に設置できる機種を探してみてください。

煙突がまっすぐではない場合も交換の必要が高まる

ストーブを置く位置やインテリアとの関係で、煙突が真っ直ぐではなく角度がついた状態になっていることもあります。傾斜や角があると、その部分に煤が溜まりやすいばかりか掃除がしにくいというデメリットがあるのです。

もし、こびりついた煤の状況が深刻で煙突を取り外して交換するのなら、いっそ本体ごと取り替えるという選択肢もあります。使ってみて大きさが自宅にマッチしていなかった、もっと大きいあるいは小さい機種に買い替えたいというニーズと並行するのなら、検討してみるといいですね。

まとめ・メンテナンスの負担を軽くするために二重煙突を選ぶ

煙突の掃除や点検は素人には難しく、また来シーズンも安全に使えるかどうか判断することもできません。やはり、シーズンオフの煙突掃除は専門の業者さんか、屋根の上での作業が得意な代行業者さんにお願いしてみましょう。

また、施工するときに煙突が二重になっていて内部の空洞があることを確認するのも重要です。二重煙突は耐久性も高くストーブの燃料効率を助ける力もあります。費用の問題から廉価な煙突を選びたくなりそうですが、安全を担保するためにも、しっかりした構造のものを取り付けるようにしてください。

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